生活習慣病の治療には食生活の改善が大切です。また、生活習慣病は食事を上手にコントロールすることで状態が驚くほど改善することも珍しくありません。
しかし医学的にはどんなに理想的な食事であっても、ご本人が苦痛を感じるようでは長続きしません。また、続けられなければ数値も元に戻ってしまいます。
そこで、当院では管理栄養士が患者さんのライフスタイルや食の好みをていねいにお聞きし、無理なく続けられる食事改善の提案をさせていただいております。理想的な食事をこちらから一方的に押し付けることはせず、患者さんが「これなら変えられそう」と思える部分を一緒に見つけ、ストレスなく続けられるよう配慮しております。
なお、当院では糖尿病だけでなく高血圧、脂質異常症(高コレステロール、高中性脂肪など)、高尿酸血症(痛風)、肥満症、慢性腎臓病など生活習慣病全般に関連する栄養相談を行っております。
初回の栄養相談前には医師の診察が必要ですが、2回目以降はWEBからも予約が可能です。
また、当院では生活習慣病管理アプリ「シンクヘルス」を導入しております。体重や血圧、血糖値などの管理だけでなく、食事内容をスマホのカメラで撮影したり商品のバーコードを読み込んだりするだけで食事記録を作成でき、当院の管理栄養士と記録を共有することも可能です(患者さんのご利用は無料です)。
以下、各病気に対する栄養相談の解説です。
糖尿病
「糖尿病になったら厳しい食事制限をしなければならない」と思っている患者さんが多いと思いますが、実はそうではありません。糖尿病になったからといって、食べてはいけないものは何もありません。食事全体の量と栄養バランスの改善が大切です。
また、最近では糖尿病の食事についてあまりにも多くの情報があふれており、どれが正しいのかわからない、という声をよく耳にします。そのような場合には、まずは当院の管理栄養士にお気軽にご相談ください。
近年日本やアメリカ、ヨーロッパの糖尿病専門医の間では、共通の治療を全員に行うのではなく、患者さんの状態やライフスタイルにあわせて一人一人にベストな治療を選択する(個別化する)ことが推奨されています。食事療法は特にこの「個別化」が重要です。書籍やネットでは知ることができない、「あなたにとって」最適な食事を見つけるお手伝いをさせていただければ幸いです。
高血圧
塩分を摂りすぎると血圧が高くなることがあるため、塩分を控えることが治療の基本となります。「塩分が多い食べ物=しょっぱい食べ物」と思われがちですが、しょっぱくなくても塩分が多い食べ物がたくさんあります。当院では患者さんの普段の食事を再確認し、上手に塩分を控えられるようアドバイスいたします。「塩分を控えると味が薄くなって美味しくない」と感じる方には、塩分を控えても楽しめる味付けの工夫をご提案いたします。
また、太っていることも血圧が高くなる原因の一つですので、肥満の改善についての取り組みもサポートいたします。
脂質異常症(高コレステロール、高中性脂肪など)
LDLコレステロール(悪玉コレステロール)、中性脂肪(トリグリセライド)が高い状態やHDLコレステロール(善玉コレステロール)が低い状態をまとめて「脂質異常症」といいます。
脂質異常症がきちんと管理できていないと数年後に動脈硬化がすすみ、心筋梗塞や脳梗塞が起こりやすくなります。栄養相談ではコレステロールが多く含まれる食べ物の確認や中性脂肪が高くなる食生活の見直しなどについてアドバイス致します。
また、太っている方では肥満の改善によって数値がよくなることが多いため、体重が減らせる食事についてのアドバイスも行います。
高尿酸血症(痛風)
血液中の尿酸値が高い状態を「高尿酸血症」といい、関節の中に尿酸の結晶(小さなかたまり)ができて激しい痛みを起こす病気が「痛風」です。さらに、尿酸値が高いと痛風発作以外にも尿管結石や腎臓病を引き起こすとされています。
栄養相談では尿酸のもとになるプリン体やショ糖、果糖が含まれている食事の確認などを行います。また、「適量」といわれるアルコールの量など、お酒との付き合い方についてもご相談いたします。
肥満症
やせるためにはまずは運動、と考えていらっしゃる方が多いかと思います。しかしこれまでの研究結果から、食事を気にせず運動だけ行っても効果が弱いことが明らかになっています。
また、運動と食事とで(特に治療開始初期の)体重への影響を比べると、食事の方が影響が大きいことが報告されています(ただし運動にも良い効果がたくさんあり、可能なら食事と運動の両方を改善するとより良い結果が得られます)。
食事療法と運動療法などを組み合わせて、体脂肪を減少させていくことが重要です。脂肪肝や睡眠時無呼吸症候群、メタボリックシンドロームなども体重を減らすことで改善することが可能です。
慢性腎臓病
腎臓の働きが悪化するのを防ぐためには十分なエネルギーの確保と塩分やたんぱく質の制限が必要です。どの程度のエネルギーやたんぱく質が適切かは腎臓の状態や他の病気の状態によって異なるため、検査結果をみながら丁度良い量をみつけてゆきます。
初期の場合はたんぱく質を過剰に摂取しないことを心掛け、通常のたんぱく質摂取量でよいと思われます。腎機能障害が進むにつれて たんぱく質を制限しますが、通常の25%ほど少なくする目安で行っていきます。 たんぱく質制限は、年齢や体格、腎臓の機能などを参考に、柔軟に対応していきます。
文責:まくはりコーラス内科管理栄養士一同 / 監修:まくはりコーラス内科院長 西村 明洋
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